原文を使う
台詞と地の文は省略・言い換え・書き足しをせず、原文と機械照合します。誤字も制作側の判断では直しません。
ABOUT THIS PROJECT
Web小説を、原文のままブラウザで読めるビジュアルノベルにする個人プロジェクトです。
当初は、制作の方向性を承認した後、自動で完成まで進む仕組みを考えました。
完成した作品とともに、開発の過程も公開していくための記録です。
第I部 · 大前提
当初、どんな仕組みを考えたか
小説の文章はそのままに、絵・音・画面上の演出を加えて、ブラウザで読めるビジュアルノベルにする。文章を書き換えるのではなく、読む体験の選択肢を増やすことを考えました。
もう一つの目的は、その制作をAIと機械による一貫した仕組みにすることです。文章の分析から演出、素材制作、組み立てまでをつなぎ、作品を形にする工程の自動化を目指しました。
「承認後は自動で完成まで進める」
人が制作の方向性を承認した後は、AIと機械が工程をつなぎ、完成に向けて制作を進める。
文章の読解、演出の設計、素材の制作、組み立て、検証を切り離さず、前の工程の結果を次へ渡す構成を目指します。AIの判断・生成と、機械による反復処理・照合を組み合わせる設計です。
人が対象と方針を指定し、制作の方向性を承認する。以降は細かな作業のたびに指示を出さなくても、AIと機械が完成まで進めることを目指します。
対象と方針の指定 → 設計・承認 → AIと機械による制作・組み立て・検証 → 完成
第II部 · 開発状況と記録
実制作の現状と、ここまでの経緯
初期のテストから、原作者の作品を預かる制作へ。そこで増えた作業と、仕組みを変えてきた経緯をまとめます。
初期のテスト作品では、ほぼその流れで制作できていました。方向性を承認した後、工程を自動で進めて作品を形にする、という仕組みが機能していた時期です。
原作者から作品を預かる制作に進むと、人物の表情や画風、構図、音の選び方などに、手を入れる必要が出てきました。原作を借りている責任がある以上、「自動化だからこの程度でよい」とはできない。必要な品質まで整えるため、修正と確認を重ねるようになりました。
肩幅や手の大きさ、笑顔の中にどの程度の悲しさを出すか。こうした具体的な指摘を人が行い、候補を選び直し、生成や実装をやり直しています。
『競技セブンスカイズ』では、手作業はさらに増えました。表紙の絵は34稿目で採用し、12日間で仕組みの見直しにつながった記録は217件になっています。人の指摘は表情や構図の細部にとどまらず、原作の読み取り(人物の性別、競技場の作り)、発注書の書き方、指示が生成器まで届いているかどうかにまで及びました。人が自ら生成を重ねて採用した絵や、人の下絵・原作者から支給された参考図をもとに作り直した絵もあります。
2026年9月3日には、「目的は人の手間を最小にすること。1回の指示で無人完走することは手段」と整理し直し、AIを「実行するAI」と「設計・検収するAI」に分け、機械・人間と合わせた4者の分担へ移行しました。
9月22日には、設計・検収するAIをさらに「制作を進めるAI」と「仕組みを直すAI」に分け、それぞれが書き込める範囲を機械で守る形にしました。制作中に仕組みの不備に当たったときは、制作側が改修を依頼し、仕組み側が採否を決めて直します。
制作は今も当初の仕組みに沿って進めています。繰り返す作業は、画像の比較手順や機械検査、演出の規則へ取り込み、次からAIや機械へ任せられる範囲を広げています。
『競技セブンスカイズ』で繰り返した手直しからは、次のものを仕組みへ移しました。
「承認後は自動で完成まで進める」という当初の姿には、まだ遠い状態です。仕組みは増えましたが、制作を進めるAIが自ら定めた手順を守れずに止まる例(検査を通さない発行、作業中の書き換え、確かめないままの報告)も続き、人が見て気づく場面が多く残っています。一方で、人の指摘は記録から仕組みへ移すことで、同じ指摘を繰り返させない方向へ進んでいます。
改良を重ねた現行の12工程を、担当が切り替わる作業単位に分けて示します。まず仮素材で最後まで読める状態を作り、文章と進行を確認してから、画像や音を作り込みます。
原文を取得し、話の重複や欠落を照合する。
前書き・後書き・区切り記号など本文でない部分を除き、抽出本文と除去リストを確定する。話者、場面、人物、場所、時間の関係を読み取り、後の演出設計へ渡す。
見せ場や場面に合わせて絵・音・効果を配置し、必要な素材をまとめる。
AIが文章の意味を見て区切り、機械で表示量を測定・調整する。
仮の画像と音を使い、最初から最後まで読める形を作る。
全ページの文字の収まり、画面の切り替え、保存・復帰などを自動検査する。
画風、人物、背景、画面デザインの方向性を考え、見本を作る。人物と機体の設定画に加え、場所の決まり(規格)の見本も作る。
見本を作品の画面に組み込み、表示状態を撮影する。
見本を比較して修正点を伝え、以降の制作で使う方向性を決める。
人物、背景、一枚絵を生成し、原作や参照画との整合を確認する。発注書は原作の全文を先に調べてから書き、共通の指示と人の判断は機械で配る。色や光が背景に左右される物のカットインは、背景を採用してから作る。音は生成せず、利用条件を確認して候補を探す。
表情、画風、構図、曲の雰囲気などを確認し、細かな修正点と採否を伝える。
設計上は、開始指示の後の人の操作を承認1回・通しプレイ・裁定に最小化する方針。素材ごとの採否に人が多く関わるのは、現在の運用です。
修正を反映し、採用素材と表示・音の指定を更新する。
作品を組み立て直し、表示・進行・基本操作を、遅い読み込みや連打の条件も含めて自動検査する。
ブラウザ上の表示と音を確認し、画像の明らかな崩れや残る問題を報告する。
完成候補を実際に読み進め、読み心地や演出を確認して、必要な修正を判断する。
AIが公開作業を進め、機械で配信されたファイルと今回の版を照合する。
原作者に作品を確認してもらい、制作者が指摘や要望を受け取る。
事実の誤り、演出の調整、作品観に関わる要望を整理し、修正案を作る。
原作者の意図と修正の影響を踏まえ、何をどう直すかを決める。
AIが画像や演出を修正し、機械で組み立て直して検査する。
原作者と制作者が修正後の作品を確認し、正式公開へ進めるか判断する。
AIが正式公開の作業を行い、機械で公開URLから取得した内容を照合する。
実制作では、検証や原作者チェックから、演出設計・素材制作へ戻ることがあります。
人が細部を指定し、AIが画像やコードを修正する往復も多くあります。
台詞と地の文は省略・言い換え・書き足しをせず、原文と機械照合します。誤字も制作側の判断では直しません。
了解を得て制作し、絵や演出について原作者チェックを受けます。掲載取り下げの申し出にも応じます。
原作名と作者名を明記し、タイトル画面とエンディングに原作へのリンクを置きます。扱った話の範囲は作品一覧ページのカードとOGPに明記し、エンディング画面には話数を置きません。
作品は「ビジュアルノベル」と呼び、紹介文に「ゲーム」とは書きません。SNSで共有される紹介文と作品一覧の紹介文は、別の文でよいことにしています。
配布音源は利用条件を確認して選び、必要なクレジットを記載します。支給音源は提供者側で権利確認済みとして扱い、指定のクレジット表記に従います。制作側では音源を生成しませんが、支給音源は生成音源でも採用できます。
| 対象 | 機械で確認すること | それだけでは判断できないこと |
|---|---|---|
| 原文と表示本文 | 原文との一致、欠落や重複、表示用データとの対応。 | 話者や場面の解釈が正しいか。本文を変えていなくても、絵や演出によって意味を違えていないか。 |
| 画面と進行 | 文字のはみ出し、表示の重なり、最後までの進行、保存からの復帰、表示物の消し忘れ。 | 実際の読みやすさ、間合い、端末ごとの体感。通信や操作条件が違うと、未検出の問題が出る場合がある。 |
| 絵と人物 | 必要な画像の有無、寸法、一部の位置や色の比較。 | 同じ人物に見えるか、画風が揃っているか、表情が適切か、手や家具の位置関係が自然か。 |
| 音 | ファイルの再生、長さ、使用区間、切り替えの指定、クレジット記載。 | 本文を読みながら聴いて違和感がないか。場面の感情と合うか。利用条件の解釈も確認が必要。 |
| 公開更新 | 今回の版と公開先のファイル内容が一致するか。必要な画像やページが取得できるか。 | 更新手順そのものが適切か、既存の公開構造を壊さないか。比較の基準を誤ると、検査も誤った成功を返す。 |
再発した項目は、以前の対策と次の変更をリンクでつないでいます。
Ver.は制作に使う仕組みの版です。
初期に公開した作品:『勇者の残高』、『癖つよチート幼馴染たちに見捨てられた俺、二周目は平穏に生きるはずが、なぜか最強の狂信組織を作り上げてしまった件』の初期版、『不協和音のカデンツァ』
『勇者の残高』と『癖つよチート幼馴染たちに見捨てられた俺、二周目は平穏に生きるはずが、なぜか最強の狂信組織を作り上げてしまった件』の初期版は、2026年8月19日に公開しました。『不協和音のカデンツァ』の公開日は記録に残っていません。
この3作品は現在の制作基盤とは別の版管理です。『癖つよチート幼馴染たちに見捨てられた俺、二周目は平穏に生きるはずが、なぜか最強の狂信組織を作り上げてしまった件』は、9月3日に新しい制作基盤で作った版へ置き換えています。
対象:『シビル・ヘリテージ』(公開名『白い希望と凍結世界』)
素材を作り込む前に、最後まで読める仮組を作る制作へ移行しました。PC・スマートフォン縦・横の三つの配置を個別に扱っていた時期です。
三つの配置を作り分け、それぞれを機械で計測する方式を採用しました。その後も、端末別の重なりや、配置の変更が一部の画面にしか届かない問題が続きます。後の版では、配置を共通化する方向へ設計を変えました。
作品は、制作した時点の仕組みで組み立てて公開します。そのため、制作ツールの版と作品の公開版を別に記録し、どの改良をどの作品へ反映したかを管理する必要がありました。
『癖つよチート幼馴染たちに見捨てられた俺、二周目は平穏に生きるはずが、なぜか最強の狂信組織を作り上げてしまった件』を、原作第1話〜第11話を扱う版へ更新。
画像の参照、指示文、数値検査を増やす中で、生成された絵の意味や一貫性をどう確かめるかが問題になりました。
9月2日までに対策を記録
怒った顔では人物が近づき、悲しい顔では色が薄くなる。表情の指示が構図や照明にも影響していました。表情以外の条件を揃え、同じ人物の画像を並べて肩の位置や色を比較する方法を追加しました。
後の作品でも肩幅や画風のずれは起きており、この比較を使いながら個別に修正しています。
9月2日
背景と似すぎた一枚絵を、画像の類似度で検出しようとしました。しかし、同じ場所を別の場面として描いた絵と、背景の構図をそのまま流用した絵を十分に区別できませんでした。数値による判定から、画像を並べてカメラ位置や人物配置を確認する方法へ切り替えました。
9月2〜4日
同じ部屋を別の角度から描かせると、机、窓、黒板まで移動し、別の部屋になってしまいました。そこで部屋は固定し、カメラだけを動かす指定に変更。人物の位置も「画面の左」ではなく「窓側の席」など、部屋を基準に書くようにしました。
9月3日/前回対策:Ver.1.30
Ver.1.30で画像の先読みと準備待ちを入れていましたが、公開版Ver.1.38をモバイル回線で開くと、画像が間に合わず枠だけ先に出ました。待機時間と取得順を見直し、時間切れの際は空の枠を動かさない処理を加えました。
追加対策はVer.1.39以降へ入り、当時は検査を通過して次回の公開更新を待つ状態でした。その後も似た表示問題が現れ、別の原因を追うことになります。
不備への対応を繰り返すうち、承認後も毎回人に提示する手順が加わりかけました。必要な手直しは行いつつ、それを制作全体の標準にするかは別に判断することにしました。問題が起きるたびに承認を増やすと、当初目指した自動化から遠ざかってしまうためです。
9月3日
「目的は人の手間を最小にすること。1回の指示で無人完走することは手段」と整理し直しました。AIを実行担当と設計・検収担当に分け、機械による計測・処理、人による裁定と合わせた4者の分担へ移行。人の操作は開始指示・承認・通しプレイ・裁定に絞る方針としました。
制作途中の作品を中止し、画面の構成を見直した時期。
9月5日/Ver.1.42
画面構成の修正が重なり、『納税者は二度死ぬ』の制作をデザイン承認段階で中止しました。PC・スマートフォン縦・横の三配置を別々に作る方式を改め、21:9の単一キャンバスを全端末で共有する構成へ移行しました。
9月6日
新しい構成の動作に確認が偏り、以前の見た目を引き継ぐ作業が抜けていました。見本と実画面を比べ、書体、ルビ、名前の色、音量操作まで見直しました。構成を変えた際には、以前の修正が残っているかもまとめて確認するようにしました。
9月6日/Ver.1.43
画像の容量と、一度に読み込む量が問題になりました。画像を軽量化して読み込みを分散し、取得に失敗すると操作を受け付けなくなる処理も修正しました。遅い読み込みや失敗を加えて検査し、新しい制作の仕組みへ反映しました。
対象:『もう異世界には戻れない』
共通の横長画面で制作し、原作者チェックと公開後の修正を重ねました。作品の修正を続けながら、次の制作に使うVer.1.45への改良も進めた時期です。
9月6〜7日・設定画の制作
『もう異世界には戻れない』の設定画で、細い縦長の枠に全身を割り当てたため、生成器が体を細長く描きました。主因は体つきを表す言葉ではなく、シートの区画・配置の指定でした。配置を指定する方式をやめ、描く内容だけを列挙する方式へ変更しました。
比較では、承認した設定画と頭部の高さを揃えて並べ、体の比率や肩の位置を確認する手順を用います。後の制作でも肩の傾きなどに修正が入り、並置による確認と見た目の判断を組み合わせています。
9月6日
場面ごとに曲を選んだ結果、文章を読む時間に対して曲の切り替えが多すぎました。短すぎる使用区間を機械で検出するようにし、短い山場は曲を替えず効果音で扱う規則を追加しました。曲調が合うかは、文章を読みながら聴いて選び直しています。
9月6〜15日
以前に加えた参照と比較の手順だけでは、表情の微妙な強さや肩の傾き、手の大きさまでは揃いませんでした。人が具体的に指摘し、再生成を繰り返しました。後から追加した一枚絵でも画風の違いが見つかり、線や陰影を調整した版へ差し替えて公開しています。
9月8日
参照画像から材質や光だけでなく構図まで引き継ぎ、反対側の景色が左右反転しただけの絵になりました。反転画像との比較を追加しましたが、数値では不合格でも人は採用できると判断する例もありました。家具や窓の関係を見て採否を決める作業が残っています。
9月11日
求めた曲がミステリーのように聞こえる、激しすぎて文章を邪魔する、といった指摘が出ました。抽象的な雰囲気の言葉に加え、避けたい音楽の系統や音量の起伏も指定するようにし、候補を聴き直して選び直しました。
9月11日
表示の設定は正しくても、実画面には白い幕や効果の描画が残っていました。設定だけを見ていた検査を変え、画面上の表示物を全ページで調べるようにしました。初回で見つかった消し忘れを直し、読み込みを遅らせても消えることを確認しました。
9月11〜12日
似た見た目の不具合に、複数の原因がありました。画像の準備を失敗と誤判定する処理と、消した後に遅れて再表示する処理を修正。その後の公開環境では、画像を取得する前に操作できてしまい、表示前に消える別の経路が見つかりました。
このため、最後の表示状態だけでなく、読み込みから表示・消去までの途中経過を検査する方向へ進みました。
9月11日
古い作業指示を読み、古い複製同士を比べていたため、差分がないことを成功と判断していました。公開する版の内容を先に記録し、公開URLから取得したファイルと照合する手順へ変更しました。再更新後は、別担当による照合でも新しい版との一致を確認しました。
9月12日
コードの一部分だけを読んで処理が欠けていると判断し、修正を加えました。関連する処理まで調べると既に実装されており、診断を訂正して修正を撤回しました。
9月15日・追加場面
食堂の追加場面は、支給原稿をもとに、人が修正箇所を指定する局所修正を8巡重ねました。その後、既存の絵と画風を揃えるため、細かな粒状感を抑え、線の強弱と陰影を調整しました。構図・優しい表情・肘の接地は維持し、画風調整版を採用して公開しています。
前の作品で個別に行った対応を、次の制作にも使える処理と検査へ取り込んだ版。末尾には、翌9月15日の新作制作中に判明した問題と対応を追記しています。
表示指定の抜けを作品ごとに補っていたため、台詞と表示人物を照合して補充案を作る方式へ変えました。一枚絵の表示中など、人物の小窓が不要な場面は例外として扱います。対象作品で、話者と表示人物が対応することを検査しました。
Ver.1.44期の表示不良を受け、画像が実際に見えたかを途中から確認する検査を常設しました。初回で、表示した人物が別の絵への切り替えによって即座に消える経路を発見。修正後、対象作品の705ページを読み込み遅延と連打の条件で検査し、通過しました。
一文字を出すたびに全文字を処理していた方式を変更し、書体の読み込みも調整しました。変更後の検査では症状が出なくなりましたが、症状が起きた利用者の端末での最終確認は残っています。
Ver.1.44期に加えた表示物の検査が、短い演出の再生中の瞬間を「残っている」と誤判定しました。まだ動作中の演出と、終わっても消えない演出を区別する条件に修正し、検査をやり直して通過しました。
9月15日
完成済み作品で検証した処理が、まだ素材を作っていない工程でも素材情報を要求していました。制作途中ではその情報がないことに対応し、実際の新作の工程で動くことを確認しました。
9月3日に整理した4者の分担では、設計・検収するAIが指示を作り、実行するAIが作業します。この受け渡しでも、情報の取り違えや後始末の問題が起きました。ここでは制作ツールの版とは別に、作業方法の変更を記録します。
9月13日
本体を「/game/」という一段下の階層へ置く指示を、既存4作品の公開構造と照合せずに入れていたことが判明しました。公開構造の取り決めを文書化し、指示発行時の機械検査で、既存構造の照合や必要な裁定を欠いた階層変更を止めるようにしました。
その後の公開更新では、本体の置き場が「/game/player」へ変わったことを確認しています。従来の「/game/」は本体への案内ページとして残りました。
9月15日
現場を確認せずに作った指示が、必要なページや共有画像まで消しかねない内容になっていました。実行前に止まり、サイトの現物を調べて、既存部分を保つ更新手順へ変更しました。変更後の手順で更新し、公開側も確認しています。
9月15日
9月11日の古い版の公開と、その後の指示の食い違いを受け、転記ミスを防ぐため、指示に書くファイルの内容・数・サイズを発行前に現物と比べる処理を加えました。わざと誤った数値を入れ、検出できることも確かめました。
9月11日
検証に使った画面を閉じずに残したため、利用者の環境で音が鳴り続けました。作品本体の不具合とは別に、検証作業の後始末が原因でした。検証開始時にミュートし、終了時には自分が開いた検証タブを閉じる手順を定めました。
9月15日
検証用のブラウザを名前でまとめて終了する操作が、利用者の開いていたブラウザも巻き込みました。自分が起動したものだけを識別して終了する方式へ変更し、名前による一括終了を禁止・遮断しました。
9月15日
環境の違いで失敗した方法と、動いた方法が次の作業へ十分に引き継がれていませんでした。共通の記録にまとめ、作業前に参照する手順へ変更しました。
対象:『競技セブンスカイズ』(原作プロローグ〜8話)
共通の横長画面で制作し、9月25日に正式公開、翌26日に作品一覧へ掲載しました。制作の途中で、仕組みの版はVer.1.46、Ver.1.47(9月22日)へ上がっています。
この12日間の試行錯誤の量は、次のとおりです。以下では、そのうち手戻りの大きかったものを、制作の流れに沿って5つの段階に分けて記録します。
① 人物・表紙絵・背景の第1巡 / ② 発注書と生成の仕組み / ③ 仕組みの総点検 / ④ 人物の小窓・コマ・読み込み / ⑤ 演出の詰めと音・公開 / 公開・作業運用の更新
原文の読解から設定画、表紙絵、背景の第1巡、チェック用の公開まで。原作の読み取りと、生成器への伝え方の両方で手戻りが出た時期です。
9月17日
一人称や口調、服装から受ける印象で性別を確定し、「俺」と話す女性、「僕」と話す女性、女性的な顔立ちの少年の3人を取り違えました。取り違えたまま設定画を1枚採用し、1人は表紙絵の承認まで進んでいました。人の一言で発覚したものです。
性別に関わる記述を原作の全話から機械で抜き出し、AIが文脈を読んで確定し、根拠が見つからなければ人に確かめる手順に改めました。決め方が無いのに、あるかのように報告していたことも問題でした。
9月17〜19日
人物2人が正面に立ち、背後に7機が並ぶ初稿は、「映画やアニメのキービジュアル」を求めたのに対し、募集ポスターのような説明的な構図として不合格になりました。不合格の型と合格の型を文書にまとめ、頭上を7機が追い越していく瞬間の構図へ書き直しました。
次の稿では、機体が等間隔の一列に同じポーズで並び、人物が画面の6割を占め、機体の意匠もよくあるロボットアニメの形に寄りました。大小や強弱を数値で、ポーズを1機ずつ指定し直しましたが、空中の編隊という構想そのものから離れることになり、雨のガレージに7人が集まる地上の場面へ全面的に書き直しています。最後は人が自ら生成を重ね、34稿目を採用しました。差し替えた後、顔の位置を示すデータが古い構図のまま残り、7人分とも外れていたことも検収で見つかっています。
エンディングの絵は、上着の背中に前側の意匠が描かれた不具合を直そうと全体の作り直しを重ねるうちに、画面全体にブロック状のノイズと靄が出て、12稿目で採用しました。採用済みの絵は全体を作り直さず、直す部分だけを修正する規則にしています。
9月17日
機体の配色を原作と照らし直すと、基調の色はすべて原作どおりでしたが、機体ごとの差し色や「歴戦の擦り傷」、角張った肩の形は原作に根拠のない書き足しでした。「スタイリッシュ」「流線的」といった様式の語も、原作に無いか、性能の記述を形に言い換えたものでした。
色・質感・形の補完には根拠の話数を添え、添えられないものは書かない規則にしました。
9月16日
題字が人物の顔や機体と重なり、語の途中で改行され、エンディングでは題と操作ボタンがぶつかっていました。「仮組とはいえ…いい加減すぎます。そのまま使えるレベルで仕上げて」と指摘を受けています。後で調整できることを理由に、実際の表示で重なりを確かめずに見せていました。表示物どうしの重なりを確かめてから提示するように改めました。
9月17日
話者の小窓(カットイン)は96枚ありましたが、一枚絵向けの「1素材ごとに止めて報告する」手順をそのまま使い、1枚ごとに人とのやり取りが発生しました。参照の指定が見出しと表で食い違い、同じ人物の顔や肌の色、大きさがずれた稿も出ています。同じ表情の候補は6枚目まで不採用が続きました。
まとめて作り切り、検収もまとめて行う方式に改めました。
9月18日
競技場の得点サークルの形が稿ごとに割れたため、原作の得点の記述から「同心円の的」と決めて描き直しました。晴れた屋外の時間帯違いを、昼の絵の色調を変えて作る方法も試しましたが、硬い影と青空が残って昼にしか見えず、新しく生成し直しています。
得点サークルの形は、後に原作者の指摘で改めることになります。
9月18日
横画面では起きない不具合で、スマートフォンの縦持ちで画面を回して表示する経路の描き方が原因でした。ポップアップの枠の画像を起動時に先読みし、変化する部分だけを別の層で描くように修正しました。画面全体を別の層にする方法も試しましたが、拡大された古い描画が残る逆効果が出て、取り下げています。
チェック用の公開の前に、スマートフォン縦持ちでの実際の表示を確かめるようにしました。
9月18日
全712ページに効果音が22本しかなく、プロローグの死闘には1本だけでした。「メカ系の機械音は収集しなくていいの?」「それで足りる?」という指摘を受け、噴射、駆動、金属のきしみ、着地、弾着などを追加し、58本へ増やしました。場面の種類ごとに効果音の本数の目安を持つことを、次の制作の課題にしています。
背景と一枚絵を作り進める中で、稿ごとのばらつきの原因が、画風ではなく発注書の書き方と、指示の届け方にあると分かっていった時期です。9月20日だけで29件の記録が残っています。
9月19〜21日
一枚絵は最低3ページ表示する決まりでしたが、検査が不合格を記録するだけで通していたため、2ページで消える絵が3件残っていました。
それを直すと、今度は18区間中13区間が3〜4ページに張り付きました。「最低3ページ」を目標として読んでいたためです。人の意図は「本来であれば10P以上、希望は15P前後が理想」で、話が続く間は表示を続ける設計へ改めました。抜け道を塞いだところ、隠れていた2ページの区間も見つかっています。
9月19日
BGMは場面転換の始まりで消えていましたが、環境音は転換が終わってから切り替わっていたため、新しい場面の絵の上で前の場面の機械音が鳴っていました。「利用中BGMと同時かそれより早くFOする必要がある」という指摘に沿って、環境音も絵より先に消えるようにしました。調べる中で、場面の頭の演出が転換に乗っていなかった穴も見つかっています。
9月19日
「いつも言っていること」と再指摘を受けました。枠を手で測った値をそのまま書いていたため、枠の画像の外側にある透明な余白を勘定しておらず、枠の外に最大10ピクセルほど絵が見えていました。枠の画像から帯の中央を機械で測って切り抜く方式に変え、枠を作り替えても古い寸法が残らないようにしました。
9月19日
「最初から読む」「続きから読む」を同じ6文字にしたのは枠の大きさを揃えるためでしたが、強調側の太字と字間、縁の太さで幅と高さがずれていました。この意図は以前にも伝えられていたもので、2度目の指摘です。幅だけ揃えた最初の修正は、追加した検査で高さの差が見つかり、幅と高さの両方を揃え直しました。
9月19日
主題歌が作中の曲より小さいと指摘され、簡易な音量の指標で持ち上げましたが、「プロローグの最初の曲より15%くらい小さく聞こえる」と再び指摘されました。聴感に近い測り方で測り直すと差は16%で、人の耳の方が正確でした。
さらに上げると、音割れを防ぐ仕組みが頭打ちになり、いくら上げても大きくならないという別の問題も出ました。最後は、主題歌を上げ続けるのではなく、他の曲と効果音を8割に下げるという人の判断で決着しています。
9月18〜19日・9月24日
本番の音を入れると、画面を出さずに行う自動の検査が止まるようになりました。原因は検査の側にありました。音の再生検査はブラウザの省電力の働きで再生が保留されて結果が返らず、全ページの走破は音の読み込みで検査用の時計が止まっていました。組み立て直した直後だけ落ちる検査は、検査用のサーバーが一度に1件しか返せないためで、以前「一時的なもの」として閉じた不合格も同じ原因でした。
素材の持ち方を変えた9月24日にも、走破が時間内に終わらなくなっています。「一時的」「再実行で通った」で閉じた不合格は、たいてい検査の基盤の側の実在する欠陥でした。
9月19日
主題歌を持ち上げる際に、音割れを防ぐため実測の最大値を求める決まりを加えましたが、その値を測る部品が無く、公開済みの『もう異世界には戻れない』を組み立て直せなくなっていました。
同じ調べの中で、画面効果の設定が2か所に手で写されていたことも分かりました。人の判断で増やした血しぶきの粒の数が、一方では520、実際に動く側では72のままで、判断より前の薄い表現が公開済みの別の作品に出ていました。写しは機械で作る形にし、食い違えば組み立てを止めるようにしています。
9月19日
エンディングの星空に瞬きを加えた際、ある瞬間の明るさを測って合格としましたが、「常時乗算されてるみたい。瞬いていない」と指摘を受けました。多数の淡い光が互いを打ち消し合い、合計がほぼ一定の明るい膜になっていたためです。
時間の変化を測る方法に変え、光る時間と消える時間を分ける方式にしました。光の広がりや十字の光条、速さの調整を含め、この日のうちに4つの版を重ねています。
9月20日
競技場まわりの背景7枚で、競技場を覆うドームの形や大きさ、的の輪の数と色、観客の人数や姿勢が稿ごとに変わりました。「かなり簡易な指示になってるから生成のたびにばらつきが出るんじゃない?」という指摘のとおり、発注書に書いていない項目を生成器が毎回決めていました。
おかしいと思ったら、まず原作の全文でその場所の描写を探し、あれば採用、なければ補完してから発注書を作る手順を定めました。原作全51話を調べ直すと、観客席は大きなスタンドではなく低い段状の席で、観客は全員座っているなど、それまでの発注書と食い違う点が多く見つかりました。
9月20日
競技フィールドの仕様は18のファイルに33箇所、手で書き写されていました。同じ雨の競技場で、得点サークルが線画と塗りつぶし、囲いが石積みとガラスの壁、的の大きさがフィールドの4割と6割に分かれた稿も出ています。
場所が変わっても同じでなければならない構造を「規格」としてまとめ、その見本の絵を作ってから生成する順にしました。共通の指示は手で写さず、1箇所から機械で配るようにしています。
9月20日
規格は全部の発注書に載っていましたが、実行するAIが生成器へ渡す前置きの指定に含まれておらず、一度も渡っていませんでした。「透明」「わずか」といった程度を表す語に基準が無く、線の太さが5倍ばらついた稿もありました。
程度の語には割合や実寸を添え、生成器に渡る文を組み立てた形で検査するように改めました。検査の側も、段落に分かれた文を丸ごと見落としていたことや、不合格の内容を表示しようとした瞬間に止まることが見つかっています。
9月20日
発注書に書いた参照画像の場所が誤っていて、実行するAIが止まり、その巡の見本は1枚も作られませんでした。版の照合などを積み上げていた時期で、「SHAがどうとか言ってるけど、それ以前の問題なのわかりませんか?」と指摘されています。場所の実在を確かめる検査は以前からありましたが、作業指示にだけ掛けていて、実際に読まれる発注書には掛けていませんでした。
9月20日
競技場を覆う半透明のドームは、原作全51話で一度も目に見える形では描かれておらず、発注する側の補完でした。人の判断は「設定からも全て排除」で、「ネガティブワードを入れると事故が起きるので、もともと存在しない形に」というものでした。
直す過程で「ドームや透明な壁は描かない」と全プロンプトに書き込み、かえってドームの語を増やしていました。原作の「遮るものが何もない空」という語をそのまま使う、肯定の文だけに書き直しています。
9月20日
ドームの件を受けて、設定と発注書の補完を原作全51話と照合しました。最も重かったのは、ドームを直した文そのものが生んだ矛盾です。原作の一文を読み違え、大会場の背景がすべて無人の野原になるところでした。
機体を「チームカラー」で塗り分ける指定も、原作の「チーム内で似たカラーリングにしてはいけない規定がある」と逆でした。反対に、原作にある機体の光のラインは設定に1件も無く、起動の見せ場が描かれない状態でした。
9月20日
生成器は画素数が決まっていて変えられるのは縦横比だけ、と突き止めていながら、その結論を規格の見本にしか反映せず、一枚絵の発注書では比を一度も指示していませんでした。縦長で返ってきた稿も3枚ありました。
最初の報告では原因を取り違えて「ほぼ全部が異常」と断定しており、確かめずに報告したことも記録しています。素材の寸法を1箇所で定め、発注書へ配る形に改めました。
9月20日
観客席の一枚絵で、座席の背もたれが競技場の側に付き、観客が競技に背を向けていました。発注書は「正面やや見上げ・バストアップ」だけで、カメラの位置も座席の向きも、観客が何を見ているかも書いていませんでした。
直した項目だけを見て「大きく改善」と報告したこと、成り立たない選択肢を判断の候補に出したことも問題でした。向きは「何に対して」で書き、判断の選択肢は自分で検算してから出すように改めました。
9月20日
発注の仕組みを別のAIが独立して検収すると15件の指摘があり、最大の欠陥は、決めた指示が必要な発注書に「配られていなかった」ことでした。
その後も、古い指示の文が機械で配る側と発注書に残る取りこぼしを3度続けました。1つの文字列で探していたため、同じことを別の言い回しで書いた文が見つからなかったのが原因です。
9月21日
仲間たちの前で拳を掲げる場面の一枚絵で、手前に同じ大きさ・同じ向きの後頭部が6つ、画面の下を端から端まで埋めていました。「他の六人の後頭部が何の面白みも無く並んでいるだけなんでおかしいです」という指摘です。
生成器が崩さずに描けるのは被写体2体まで、という知見を超えて、7人を1枚に収めようとしたことが原因でした。一枚絵は主役に絞り、仲間は話者の小窓で見せる形に改めました。
9月21日
一枚絵で、赤い主役機のほかに、色の指定が無い機体まで赤く描かれていました。数えてみると原因は発注書にあり、赤を3機に指示していた絵、色を1つも特定していない絵、配色表に無い色名を並べた絵がありました。機体の色は配色表から引いて1機ずつ書くように改めました。
直前の3日間に加えた仕組みの変更を、設計の原則に照らして点検し直した日です。止める関門が増えすぎ、人の手を止めるだけのものも混じっていました。
9月22日
直前の3日間に加えた変更60項目を点検すると、制作を止める関門の新設が12件あり、既存の作品では満たせない値を求めるものや、意味の判断を機械に任せるものが含まれていました。検査の網にも、止めた理由が記録に残らない、構造上一度も働かない検査が15種あるなど、36件の欠陥がありました。
意味の判断は機械で裁かず注意の表示に留め、止めた理由は必ず記録に残す形に戻しました。
9月22日
求めた画風は「高品質なセルルック」でしたが、画風の正本には「線を絞る」「密度を抑える」「影は1〜2段だけ」といった、削る方向の否定形が並んでいました。人の指示を補うつもりで書き足したものです。話者の小窓は平坦な塗りに寄り、観客席では手前の群衆まで人物と同じ輪郭線を持って安く見えました。
主要人物、機体、群衆、背景の層ごとに描き方を肯定の文で書き直し、人物と機体が写る素材を作り直すことにしました。
9月21〜22日
話者の小窓は本番で97種を揃えていたのに、台本から呼ばれていたのは43種で、54種は一度も使われていませんでした。抜けを補う仕組みが、場面に関係なく「普通」の表情を入れていたことも原因です。
本文の感情を表す言葉を根拠に、345か所のうち182か所の表情を選び直し、根拠にした行を台本に残すようにしました。
9月22日
重装型の機体の設定画に、型式や諸元の欄、「頭部」「背部ブースター」といった見出し、装甲の番号が描き込まれました。1度目は装備を箇条書きのように並べた書き方を疑いましたが外れで、2度目に原因を2つ特定しました。見出しの語は、共通の指示に書いた部位の列挙と一語一句同じでした。装甲の番号は、形の基準として渡していた参考画像が持っていた数字でした。
部位の列挙をやめて文章で書き、文字を持つ参考画像を渡さない形にして、4稿目で文字が消えました。原因はすべて発注文と参照の側にあり、生成器の当たり外れではありませんでした。
9月22日
9月18日に「同心円の的」と決めた得点サークルは、原作者から「円が違う」と指摘を受け、支給された参考図に合わせて、3組が点在する塗りつぶしの円へ改めました。見本の絵を描く処理と検収する処理が同心円3本を前提に作られていたため、円の数や配置を形のデータとして持つように直しています。
人物の小窓の作り直し、新しいコマの演出、公開版での読み込みの改善を並行した時期です。9月23日の47件は、この制作で最も記録の多い日です。
9月23日
発注文に身長の数値や「頭は小さく見せない」「脚を長く描かない」と書いても効かず、少年の設定画が青年の体つきで生成されました。発達段階を名指しし、「肩幅は頭の幅のいくつ分」といった体の比を添えると、同じ生成器・同じ参照のまま、頭身が6.99から6.21に直りました。
頭身を測る機械の計測も、首の太い人物ではあご先の代わりに襟の線を拾っていたため、あわせて直しています。
9月23日
話者の小窓は、人の提案で、承認済みの設定画の表情から切り出す方式に改めました。ところが80枚中73枚で、隣の表情の肩による縦の切れ目が枠の内側に見え、系列ごとの大きさも最大1.44倍ずれていました。
顔の大きさを揃えると、目が大きく低い年少の人物だけが「アップにしすぎ」になり、顔の幅で補正すると、今度は小柄な人物が「逆に小さすぎる」「下切れてるじゃん」となりました。最後は頭の頂点を固定して拡大する指定を加え、切り出しの窓と倍率を記録に残しています。
9月21日・9月24日
話者の小窓は、地の文の間も直前の話者を残す決まりでした。9月21日に、小窓はその人物のセリフの間だけ出し、地の文では必ず消すと決め直しました。1ページだけの地の文が挟まる形は残す例外とし、場所や時間の切り替え、背景の変更では必ず消します。
9月24日には、次のページの一枚絵の上に前の話者が残ることが分かり、「Aのセリフを消去した時に一緒に消す。ツールの仕様にしてください」という指示で、セリフの文字を消すのと同時に消す形に改め、地の文の挟みの例外もなくしました。
9月24日
奇襲の場面の一枚絵について、原作者から「このアングルであればアカトの機体だけが望ましいです」と指摘を受け、見上げと見下ろしの2案を作りました。見上げの案では、細かな配置の指定を足すほど機体の形が崩れ、人の下絵を参考に渡すと、機体の意匠まで下絵に引っ張られました。
「結構細かい指示出してない?それを表現しようと無茶して崩れてるんじゃないの?」という指摘を受け、どんな一瞬かだけを書く形に戻すと構図が決まりました。残った装甲のひび状のノイズは、全体を作り直さず部分修正で直しています。見上げ6稿・見下ろし1稿・部分修正3稿でした。
9月23日
2日間で9件、発注文の写し損ねが続きました。ある人物の発注文に別の人物の服装の一文が残り、その服で描かれた稿も出ています。人物ごとの記述を発注書ごとに手で写していたことが根にありました。
「本格的な対策を講じろ」という指示を受け、人物の記述を設定から機械で配り、ほかの人物にしか無い語の混入や同じ文の重複を検査し、生成器に届く文を組み立てた形で残すようにしました。
9月23日
同じ日に4回、記録済みの判断(物のカットインは俯瞰で天板だけを写す、背景より後に作る、など)が発注書と作業指示に当たらないまま出されました。「ユーザーの指示は忘れていいもの、守らなくていいものと認識されてるのですか?」と問われています。
判断を、対象・含む語・禁止する語・伝える文を持つ構造のデータに起こし、発注書を書くとき・直すとき・出すときに機械で当てる形にしました。この作品では32件を起こしています。実行するAIへ人が直接伝えた補正が発注書に届かない経路も見つかり、同じデータへ起こすようにしました。
9月23日
物を大きく見せるカットインは、色味や光、競技場の見え方が背景に左右されます。それでも人物の小窓と同じ段に並べて、背景を待たずに発注していました。「工程を考えろと伝えた。記録で持っても参照できないなら意味がない」と指摘を受け、背景が採用されるまで、その素材の作業指示を出せないようにしました。
9月23〜25日
仲間6人のコマを台形に切って、一枚絵の上に1枚ずつ出す演出を、人の割付図をもとに新しく作りました。その後、ページをまたいで分けて出す、コマごとに絵の位置と拡大を決める、承認用の表示にも出す、公開版で遅れないよう先に読んでおく、出し切るまで次へ進ませない、1枚にだけ乱れの効果を掛ける、と直しを重ねています。
9月24日
公開版では、コマや効果音、エンディングの曲が遅れて出ました。先読みが画像の種類ごとの一覧で集めていて、音は鳴らす瞬間に取りに行っていたためです。「ありとあらゆるものが先読みの対象」という指示に沿って全素材を先に読み、使い終えた分は場面ごとに手放すようにしました。
公開先の配信基盤がキャッシュの設定を解釈しないことも分かり、ブラウザの中に版ごとの保管場所を持つ形にしました。表紙画面の前には読み込み中の画面を置き、遅い回線を想定した条件で、表紙が出るまで中央値3.5秒になっています。
9月24日
雨粒に下の絵が透けて映る効果で、一枚絵の上なのに芝生やサークルの色が映っていました。雨の開始時に一度だけ元の絵を決めていたためで、「一度画面をクリックして雨粒処理が再描画されると、正しくなりました」という観察が手掛かりになりました。以前の修正で直ったと記録していた経路でしたが、実際の画面で前へ読み進めて確かめていませんでした。
通しプレイでの指摘を受けて演出と音を詰め、正式公開した日です。この日の記録は34件、仕組みの改修依頼は26件でした。
9月25日
遅い回線では、本文の書体が最後まで届いていませんでした。文字を後から直すと字が欠けるのでは、という懸念に対して、作品を組み立て直すたびに使う字を集め直す方式にしました。元の書体にある字が落ちた場合は、組み立てを止めます。
9月25日
話数を選んで読み始めると、前の話から続くBGMが鳴りませんでした。選んだ話の1ページ目の指定だけを当て、前から続く状態を組み直していなかったためです。また、地続きの話の境目では、同じ背景を宣言し直しただけで暗転が入り、「この暗転の意味が分からないし不要」と指摘を受けました。続きから読むときと同じ組み直しを使い、表示が変わらない宣言では転換しないように改めました。
9月25日
モニタールームで座る人物の一枚絵を新しく作りました。1巡目は同じ指示で3枚を作らせ、「全く同じものを生成させても意味はない。バリエーション違いを生成させるべき」と指摘されました。2巡目は案を変えた3枚でしたが、指示に書いたモニターが背後に並び、採用済みの背景と同じ構図をなぞりました。
3巡目の途中で、人が「トークンの無駄なので、これを採用」と生成を打ち切りました。写したくない物は指示に1字も書かないこと、一枚絵は背景を撮り直したものではないことを、次の発注の決まりにしています。
9月25日
「フェードなしで始める」という指定を実装した後も、組み立ての書き出しで値が落ちていました。台本を読む処理が値を別の欄へ移し、書き出す処理がその欄を見ていなかったためです。公開済みの『もう異世界には戻れない』の「2秒かけて無音へ」という指定も効いていませんでした。
書き出しを1か所にまとめ、台本の指定がデータに届いたかを組み立ての時点で照合するようにしました。
9月25日
エンディングの星空の上で、7色の光が画面の上4割を飛び交う演出を、人の指定に沿って作りました。先端は十字、5秒ほどしてナック、その2秒後にソルティ、さらに3秒後に残りの5人の光が現れる、というものです。
その後、軌跡が数珠のように見える、縁で向きを反転させて鋭角に折れる(「こんな鋭角な動きをするエフェクトだったですか?」)、明滅で軌跡まで消える、増えるときに重い、十字の先端が固定の形のまま、と直しが続きました。最後に、ナックに寄り添うソルティと、救うために集まる5人という関係を動きで表す指定を加えました。途中の版では集まる力で範囲の外へ出てしまったため、範囲の制御を優先する順に組み直しています。
9月25日
ウィンドウを最小化して戻すと音が戻らないことがあり、スマートフォンでは曲の切り替え後にBGM・環境音・効果音が鳴らなくなりました。スマートフォンは、利用者の操作から時間が空いて新しく用意した音の再生を拒むためです。操作のたびに再生を許可された音の器を用意する方式にしましたが、iPhoneのオート進行では操作が来ないため器を使い切り、再び鳴らなくなりました。
器を使い捨てにせず、決まった数を使い回す方式に改めています。iPhoneの実機での最終確認は残っています。
9月25日
最初に画面を触るまで音が出ない問題に対し、読み込み中の画面の後に「本作品は音が出ます」とON/OFFを選ぶ画面を置き、ONならそのまま主題曲が流れるようにしました。画面は静止画で先に見せて承認を取り、スマートフォンで押しやすい大きさにも直しています。
表紙画面に加えた音のアイコンは、隣の文字より縁取りが約4倍太く、高さの中心も上にずれていました。「こういうの、言われなくてもわかるよね?」という指摘を受け、見せる前に隣の文字と中心・大きさ・縁取りを画素で測る手順を加えました。
指示を作るAIと実行するAIの受け渡しで、この期間も停止と手戻りが続きました。9月22日には、仕組みを直すAIと制作を進めるAIを分け、書き込める範囲を機械で守る形にしています。
9月15日・9月17日
実行するAIへの貼り付け文に、機械が表示したファイルの場所を手で写したところ、記号が書式の記号に化け、存在しない場所として止まりました。規則にしたにもかかわらず2日後に同じことを繰り返し、「このミスも何度目?」と指摘を受けています。貼り付け文には、コマンドをそのまま写すか、名前で探せる書き方だけを使うようにしました。
9月18日・9月22日
チェック用の公開の指示を、自ら整えた発行前の検査に通さないまま出し、実行するAIの側で4件の不備が見つかりました。「何度も同じミスやめてほしいです」。検査に合格してから出すことを必須にしました。
9月22日には、1節だけ直して全文を読み直さずに出した指示で、実行するAIが同じ指示書で2度止まり、「過去一酷い」と言われています。直した後は全文を読み直し、文書の中で指す節や記号が実在するかも機械で確かめるようにしました。
9月20日
実行するAIが背景などを作っている最中に発注書と規格を書き換え、その回の20枚がすべて不採用になりました。同じ日の朝にも同じことをして手順に記録していましたが、記録しただけで機械にしていなかったため、6時間後に繰り返しました。作業中なら書き換えを止める仕組みを加えています。
番号で参照していた候補が前の回の稿を指していたことも分かり、旧候補88枚を退避しました。使い終えた物を拾える位置に残さず、決まった手順で退避する形にしています。
9月22日
制作を進めるAIが、制作の途中で仕組みそのものにも手を入れ、既存の作品を止める関門を積み増していました。そこで、仕組みを直すAIと制作を進めるAIを分け、それぞれが書き込める場所を決めて、範囲の外への書き込みを機械で拒否する形にしました。制作中に仕組みの不備に当たったときは、制作側が改修の依頼を書き、仕組み側が採否を決めて直します。この手順での依頼は、9月26日までの5日間で70件になりました。始めた直後には、読み取りの操作を書き込みと取り違えて止める、まとめて保存すると境界をすり抜けられる、という見張りの側の不備も見つかっています。
9月23日
発注書に「第何稿」のような経緯の表示が残っていました。「LLMが履歴を見てしまうし、文字数多いと拾わなくなる」という指摘を受け、発注書・作業指示・共通の指示に経緯を書かない決まりと、経緯の語を見つける検査を加えました。経緯は別の記録に残します。
9月25日
正式公開後の差し替えで、公開自体は成功していたのに、直後の照合で一部のファイルが古い版を返し、実行するAIが止まりました。数分後には新しい版が返っており、配信の反映の遅れでした。完了確認に「一致しないときは60秒おいて最大3回まで照合し直し、再公開はしない」を最初から書くようにしました。
9月25〜26日
作品一覧の検査が「ビジュアルノベル」を使ってはいけない語として止め、掲載が止まりました。人の判断は「ゲームじゃないわけだから ゲームって書くのがまずいわけで」というもので、「ビジュアルノベル」と書くのはよく、「ビジュアルノベルゲーム」「ブラウザゲーム」を含めて「ゲーム」と書かない決まりにしました。あわせて、SNSで共有される紹介文と作品一覧の紹介文は、別の文でよいことも決めています。
9月26日
画面を撮影・計測するために起動した、画面を持たないブラウザが、起動元の処理が終わった後も24組、約300のプロセスとして残っていました。閉じる処理が正常に終わったときにしか働かず、エラーや時間切れで止めた回に残っていたものです。「終了処理後も残す理由ってあるんですか?」と問われ、理由はなく、不具合でした。
起動した部品が、どの終わり方でも自分の起動したものを識別して閉じ、外から強制終了された分は次の起動時に片付ける形にしました。9月15日に利用者のブラウザまで終了させた問題を受けて、名前での一括終了は禁止しており、止めるのは自分が起動したものに限っています。
版の順番ではなく、同じ問題の前後を確認するための索引です。再発だけでなく、似た症状から別の原因が見つかった場合もつないでいます。
共通条件と並置比較を加え、設定画の配置指定も見直しました。その後の追加場面では、局所修正に続いて画風も調整しています。『競技セブンスカイズ』では、体格を体の比で伝える書き方、小窓の顔の大きさを揃える指定、画風を肯定の文で書く形へ進みました。
画像の類似度判定から、場所を固定して構図を比べる方法へ変更。それでも反対側の絵が左右反転になり、機械の判定と人の採否が分かれる例も出ました。その後、観客や機体の向きと色も、カメラや主役の都合で決まっていたことが分かり、「何に対して」の向きと1機ずつの色を書くようにしました。
Ver.1.30の準備待ち対策後も、回線や操作条件を変えると表示不良が発生。Ver.1.45では遅延・連打を加え、表示途中まで検査する方式へ進みました。『競技セブンスカイズ』では、スマートフォン縦持ちの描画経路と、公開版での読み込みの遅れに対応し、先読みの対象を全素材に広げました。
指定や読み込み後の状態だけでなく、実画面の表示物と表示途中の動きへ検査を拡張。見逃しへの対策後には、動作中の演出を誤検出する条件も修正しました。その後、不合格を記録するだけで通す検査、動く演出を静止した数値で測る検査が見つかり、検査の網そのものを点検し直しています。
公開URLからの取得照合に加え、公開構造と、指示を作る時点の数値・ファイル照合も手順に組み込みました。その後も、検査を通さない発行や作業中の書き換えで実行するAIが止まり、新しい決まりが公開済みの作品を止める、指定がデータに届かない、といった食い違いも見つかっています。
ミュートと検証タブの後始末を手順化。ブラウザの終了対象を自分が起動したものに限定し、環境ごとの失敗と回避方法の記録も共有するようにしました。9月26日には、閉じ忘れた検証用ブラウザが利用者のPCを重くし、どの終わり方でも閉じる形へ改めています。
原作に書いていないことを、印象や一般的な知識で補っていたことが続けて見つかりました。補完には根拠の話数を添え、無いものは書かない、判断が割れるものは人に確かめる形へ改めています。
発注書に書くことと、生成器へ実際に届くことは別でした。共通の指示と人物の記述、人の判断を1箇所から機械で配り、生成器に届く文を組み立てた形で確かめる仕組みへ進んでいます。
曲の選び方と切り替えの間合いから、効果音の密度、場面転換での消え方、スマートフォンの再生の制約へと、課題が移っていきました。iPhoneでのオート進行の音は、実機での確認が残っています。
人物、画風、構図、接地、表情に加え、『競技セブンスカイズ』では観客や機体の向きと色、小窓の顔の大きさまで、人が比較して具体的に直しました。原作の全文を先に調べて発注書を詳しく書く手順と、共通の指示を1箇所から配る仕組みを加えています。同じ指摘の繰り返しが減るかを、次の作品で確かめます。
遅い読み込みや連打に加え、遅い回線で表紙が出るまでの時間も測るようにしました。スマートフォンの音は、iPhoneのオート進行での実機確認が残っています。文字表示の引っ掛かりも、症状のあった利用者の端末での最終確認が残っています。
数値やファイル内容の照合を、指示を作る段階にも加えました。それでもこの期間、検査を通さずに出した指示、1節だけ直して全文を読み直さなかった指示、作業中の書き換えで、実行するAIが止まりました。止まった原因を指示を出す側の欠陥として数え、機械で止める範囲を広げています。
完成データでは動いても、素材を作る前の工程では止まる例がありました。新作が進む途中の状態で処理を試し、完成後の検査では見えない問題を拾っていく必要があります。検査自身の見逃しや誤判定も、実際の結果と照合して見直します。仕組みを直すAIと制作を進めるAIを分けてからは、制作中に見つかった不備を依頼として受け、直した後に全作品を組み直して確かめています。
繰り返す修正のどこをAIへの指示に取り込み、どこを機械検査にするかを試しています。『競技セブンスカイズ』では12日間で217件を記録しました。作品ごとの記録に残った知見を次の制作で使える仕組みへ移しきれているかを追い、再発したら対策を見直していきます。
記録に書いた判断が発注に当たらない問題は、判断を構造のデータに起こして機械で当てる形にしました。実行するAIへ直接伝えた補正も含め、判断が次の作品まで届き続けるかを確かめます。
ミュート、検証タブの後始末、自分が起動したものだけを終了する手順を定めましたが、9月26日には閉じ忘れた検証用ブラウザが残り、利用者のPCを重くしました。起動した部品が必ず閉じる形へ改めています。次の作業でも利用者の環境を巻き込まないかを継続して確認します。
この記録は、作品ごとの制作・修正記録と、制作ツールの改良記録をもとに整理しています。